求職活動実績は、ハローワークの職業相談、求人応募、対象のオンラインセミナーなど5つの方法で作れます。
失業認定では原則2回以上の求職活動が必要ですが、初回認定や給付制限がある場合は、必要回数や対象期間が異なります。
この記事では、2026年10月時点の雇用保険制度を踏まえ、実績の作り方5選、2025年4月の制度改正、認定日前日の対処法、正しい申告方法を具体例とともに解説します。
求職活動実績は何回必要?初回認定と通常認定の違い
求職活動実績は、通常の失業認定では原則2回以上、給付制限のない初回認定では原則1回以上が基本です。
ただし、自己都合退職による給付制限がある場合や、職業訓練を受けている場合などは、必要な活動回数の数え方が変わります。
まずは、失業手当を受け取るための基本条件から確認しましょう。
求職活動実績とは?失業手当を受けるための条件
求職活動実績とは、再就職に向けて実際に行った活動の記録です。
失業手当の正式名称は、雇用保険の「基本手当」といいます。
厚生労働省の「雇用保険の具体的な手続き」では、基本手当は、働く意思と能力がありながら就職できない方の生活と再就職を支える制度として案内されています。
基本手当を受給するには、原則として離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です。
ただし、倒産や解雇など一定の離職理由に該当する場合は、離職前1年間に通算6か月以上という条件が適用されます。
さらに、次の状態であることが求められます。
- 積極的に就職しようとする意思がある
- いつでも就職できる能力や環境がある
- 求職活動をしているものの、現在は職業に就いていない
つまり、求職活動実績を必要回数分そろえるだけで、必ず基本手当が支給されるわけではありません。
病気や出産、育児などですぐに働けない場合には、受給期間の延長など、別の手続きが必要になることもあります。
初回認定・通常認定・給付制限ありの必要回数
求職活動実績の必要回数は、認定の種類によって異なります。
厚生労働省の「雇用保険受給資格者のしおり」などで案内される基本的な考え方を整理すると、次のようになります。
認定の種類 必要回数の基本 注意点
初回認定(給付制限なし) 原則1回以上 説明会への参加が実績として扱われる場合がある
通常の失業認定 原則2回以上 原則4週間ごとの認定対象期間で確認
給付制限がある場合の初回認定 個別の認定日程に従う 初回認定と支給開始後の認定を区別する
給付制限終了後の最初の支給に係る認定 待期満了後から通算3回以上が基本となる場合がある 初回認定までの活動を含めて数える場合がある
公共職業訓練などの受講中 特別な取り扱いがある場合がある 通常の認定方法とは異なることがある
ここで大切なのは、「初回は1回、2回目からは必ず2回」と覚えないことです。
特に給付制限がある方は、最初の失業認定日と、実際に基本手当の支給対象となる期間の認定日が異なる場合があります。
また、雇用保険受給資格者説明会への参加が、求職活動実績1回分として扱われる場合もあります。
ただし、説明会がどの期間の実績に算入されるかは、個別の認定日程や案内に従う必要があります。
自分に必要な回数は、受給資格決定時に交付される書類と、ハローワークから指定された認定日を基準に確認しましょう。
給付制限がある場合の3回とは?時系列で確認
自己都合退職などで給付制限がある場合、待期期間と給付制限期間を区別することが重要です。
待期期間とは、求職申込みと受給資格決定後、失業している日が通算7日間に達するまでの期間です。
その後、給付制限の対象となる方には、所定の給付制限期間が設けられます。
たとえば、2026年10月1日に受給資格が決定され、10月1日から7日まで連続して失業状態だったと仮定します。
この場合の流れは、次のようになります。
時期 制度上の段階 求職活動の考え方
10月1日 受給資格決定 求職活動の計画を確認
10月1日〜7日 7日間の待期 待期完成を確認
10月8日〜11月7日 1か月の給付制限 職業相談や求人応募などを進める
10月下旬ごろ 初回認定日の例 指定された日に認定を受ける
11月8日以降 給付制限終了後 基本手当の支給対象となり得る期間
11月下旬ごろ 次の認定日の例 必要な活動実績と失業状態を確認
※これは待期が中断せず、原則1か月の給付制限が適用されると仮定した説明用のモデルです。実際の認定日や給付制限終了日は個別に指定・確認されます。
給付制限がある場合、待期満了後から給付制限終了後の最初の支給に係る認定までに、通算3回以上の求職活動が必要となるのが基本的な取り扱いです。
ただし、初回認定日までに行った活動の算入方法や、その後の認定に必要な回数は、受給資格者ごとの日程に従います。
たとえば、説明会参加が1回分として認められ、その後に職業相談と求人応募をそれぞれ1回行った場合、合計3回となるケースが考えられます。
一方、説明会の扱いや対象期間が異なれば、同じ活動日程でも判断が変わる可能性があります。
3回という数字だけでなく、「いつからいつまでの活動を数えるのか」を確認することが重要ですね。
2025年4月から自己都合退職の給付制限が原則1か月に
2026年に失業手当を申請する方が知っておきたいのが、2025年4月1日からの雇用保険制度改正です。
厚生労働省の制度改正案内によると、正当な理由のない自己都合退職について、給付制限期間が従来の原則2か月から原則1か月に短縮されました。
対象は、原則として2025年4月1日以降に離職した方です。
改正前後の違いを比較してみましょう。
比較項目 2025年3月31日以前の離職 2025年4月1日以降の離職
正当な理由のない自己都合退職の給付制限 原則2か月 原則1か月
待期期間 通算7日間 通算7日間
通常認定の求職活動回数 原則2回以上 原則2回以上
一定の反復離職など 3か月となる場合がある 3か月となる場合がある
なお、退職日からさかのぼって5年間に、正当な理由のない自己都合退職による受給資格決定を2回以上受けている場合、今回の離職については給付制限が3か月となります。
自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された場合も、原則3か月の給付制限が適用されます。
ここで見落としたくないのが、給付制限の短縮と求職活動実績の必要回数は別の話だという点です。
給付制限が1か月になったからといって、求職活動実績が自動的に1回でよくなるわけではありません。
教育訓練を受けると給付制限が解除される?
2025年4月からは、一定の教育訓練等を受けた場合に、自己都合退職による給付制限が解除される仕組みも導入されています。
対象となるのは、離職前1年以内に対象の教育訓練を受けた場合や、離職後に対象の教育訓練を受講する場合などです。
厚生労働省が案内する対象には、教育訓練給付金の対象となる教育訓練や、一定の公共職業訓練等が含まれます。
教育訓練給付金の対象講座には、一般教育訓練、特定一般教育訓練、専門実践教育訓練という区分があります。
ただし、これらの名称に似た民間講座を受ければ、すべて給付制限が解除されるという意味ではありません。
対象となる教育訓練の種類や受講時期、必要な手続きについて、個別の条件を満たす必要があります。
手続きでは、ハローワークへの申出に加え、受講開始日や受講状況などを確認できる書類の提出が求められます。
講座の種類や受講状況によって必要書類が異なるため、受講証明書などを準備する前に、対象となる教育訓練かどうかを確認しておきましょう。
この制度を利用できる場合、給付制限期間の短縮だけでなく、給付制限そのものの解除につながる可能性があります。
ただし、教育訓練による給付制限の解除と、求職活動実績として認められるかどうかは別の判断です。

求職活動実績の作り方5選!おすすめの方法と具体的な手順
求職活動実績を作る代表的な方法は、職業相談、オンラインセミナー、求人応募、転職エージェントとの面談、資格試験の受験の5つです。
どの方法も、実際に再就職へ向けた活動を行うことが前提になります。
2026年10月7日公開の「キャリアアクション」の記事では、ハローワークの職業相談の活用方法や質問例20選が紹介されています。
また、2026年6月22日更新の転職サービス「doda」の解説記事では、社会保険労務士の北光太郎氏の監修のもと、求職活動実績の作り方や対象となる活動が説明されています。
これらの民間記事は活動方法を考える参考になりますが、最終的な実績認定はハローワークが行います。
それぞれの特徴を確認していきましょう。
① ハローワークで職業相談を受ける
ハローワークの職業相談は、求職活動実績を作る代表的な方法です。
希望職種に合う求人の紹介、応募書類の添削、面接対策など、具体的な就職相談を行うことで実績として認められます。
キャリアアクションの2026年10月7日公開記事では、相談時間の目安として5〜15分程度という例が紹介されています。
ただし、全国のハローワークで相談時間が一律に決められているわけではありません。
相談内容や窓口の混雑状況によって、所要時間は異なります。
初めて利用する場合は、次のような流れをイメージすると分かりやすいですね。
1. ハローワークの受付で職業相談を希望すると伝える
2. 希望する職種や勤務条件を説明する
3. 求人や応募書類について具体的に相談する
4. 相談内容と実績の記録方法を確認する
持ち物は、雇用保険受給資格者証や、ハローワークから指定された書類などです。
気になる求人票や作成途中の履歴書があれば、持参すると相談が進めやすくなります。
なお、職業相談後に受給資格者証へスタンプを押してもらう方法が紹介されることもありますが、記録方法は窓口によって異なる場合があります。
相談を受けた事実が適切に記録されているか、その場で確認しておくと安心ですね。
職業相談では何を聞けばいい?質問例6選
職業相談では、難しい質問を準備する必要はありません。
自分の仕事探しに関係する疑問を、素直に相談すれば大丈夫です。
たとえば、次のような質問が考えられます。
- 未経験でも応募できる事務職の求人はありますか?
- Excelの経験を活かせる仕事を探したいのですが、どのような職種がありますか?
- 履歴書の退職理由はどう書けばよいですか?
- 土日休みで通勤30分以内の求人を探せますか?
- 職業訓練を受けると、どのような仕事を目指せますか?
- 面接で前職の退職理由を説明するコツはありますか?
たとえば、「事務職を探しています」と伝えるだけでも相談はできます。
しかし、「Excelを使った資料作成の経験があり、通勤30分以内の事務職を希望しています」と説明すれば、より具体的な求人や助言につながりやすくなるでしょう。
相談時間を短くすることよりも、自分に必要な情報を持ち帰ることを意識したいですね。
② 対象のオンラインセミナーを受講する
自宅で求職活動を進めたい方には、オンラインセミナーが便利です。
再就職に役立つ内容で、実績として認められる条件を満たしていれば、オンライン受講も求職活動実績になる場合があります。
代表的なテーマには、履歴書の書き方、面接対策、自己分析、企業研究などがあります。
dodaでも、オンライン転職教室や応募書類の作成方法など、転職活動に役立つセミナーが紹介されています。
一部の対象動画では、視聴後の確認テストなど、所定の条件を満たすことで求職活動証明書が発行される仕組みも案内されています。
ただし、オンラインセミナーを利用する際には、次の3段階を区別する必要があります。
段階 確認すること 注意点
①受講完了 指定された講座を最後まで受講したか 申込みだけでは受講完了にならない
②証明書発行 主催者が定める発行条件を満たしたか 確認テストなどが必要な場合がある
③実績認定 ハローワークが求職活動として認めるか 証明書の発行だけでは認定が保証されない
この3段階の違いは、オンラインセミナーを選ぶ際の重要なポイントです。
たとえば、録画動画を最後まで視聴して証明書を取得できたとしても、その講座が失業認定の対象となるとは限りません。
講座の内容、実施主体、参加方法、受講完了の確認方法などが判断に関係します。
また、一般的な情報提供だけの動画視聴や、求職活動としての実態が確認できない講座は、実績として認められない可能性があります。
オンラインセミナーは「証明書が出るか」だけでなく、「その講座が求職活動実績の対象になるか」を参加前に確認しましょう。
受講後は、参加完了メールや証明書などを保存しておくと、申告内容を整理しやすくなります。
③ 転職サイトから求人へ応募する
希望する仕事が見つかっている方には、求人応募がおすすめです。
転職サイトや企業の採用ページから実際に求人へ応募した場合、原則として求職活動実績の対象になります。
求人検索や企業研究と違い、正式な応募は具体的な再就職活動として扱われます。
たとえば、事務職を希望する方が、条件に合う企業へWeb応募するケースです。
別々の企業へそれぞれ正式に応募した場合は、一般に個々の応募が求職活動として扱われます。
ただし、同じ求人への重複応募や、応募した実態が確認できない場合などは、回数として認められるとは限りません。
また、就職する意思がない企業へ実績作りだけを目的として応募することは避けましょう。
応募した後は、次の情報を記録しておくと便利です。
- 応募した企業名
- 応募日
- 応募した職種
- 応募方法
- 応募後の選考状況
Web応募なら、応募完了メールや転職サイトの応募履歴を残しておくと安心できます。
応募書類を準備する時間は必要ですが、実績作りと実際の転職活動を同時に進められる方法ですね。
④ 転職エージェントのオンライン面談を受ける
転職エージェントによる具体的な職業相談も、求職活動実績として認められる方法の一つです。
職業紹介事業者によるキャリアカウンセリングでは、職歴や希望条件を整理し、求人紹介や応募書類の助言を受けられます。
キャリアアクションの記事では、オンライン面談の所要時間として1〜1.5時間程度という例が紹介されています。
ハローワークの短時間の職業相談より時間がかかる場合もありますが、転職の方向性をじっくり考えたい方には向いています。
たとえば、現在の仕事とは異なる職種を目指している場合、これまでの経験をどのように活かせるか相談できます。
また、希望する年収や働き方について、求人市場の状況を踏まえた助言を受けられることもあるでしょう。
ただし、転職サービスへの会員登録やプロフィール入力だけでは、原則として求職活動実績にはなりません。
実際に職業相談を受けたことが重要です。
面談を受けた際は、日時、担当者、相談内容を記録し、必要に応じて面談案内メールなどを保存しておきましょう。
⑤ 再就職に役立つ資格試験を受験する
再就職に役立つ資格試験の受験も、求職活動実績として認められる場合があります。
たとえば、経理職を希望する方が簿記検定を受験するケースです。
ただし、資格の勉強をしたことと、実際に資格試験を受けたことは区別する必要があります。
自宅で参考書を読んだり、問題集を解いたりしただけでは、通常は求職活動実績になりません。
また、資格試験であれば何でも認められるわけではありません。
希望職種との関連性や試験の種類などが判断に関係します。
受験前に、対象となる資格試験かどうかをハローワークへ確認しておくとよいでしょう。
受験した後は、受験票や受験日を確認できる資料などを保管しておきます。
なお、企業説明会や就職面接会への参加も、内容や実施主体によって求職活動実績として認められる場合があります。
公共職業訓練などの受講については、通常の求職活動とは異なる失業認定の取り扱いが適用されることもあるため、別途確認が必要です。
5つの方法を比較!どれが効率的?
求職活動実績を作る方法は、必要な時間や移動の有無、再就職への役立ち方が異なります。
自分に合った方法を選べるよう、特徴を比較してみましょう。
活動方法 時間の目安 自宅でできる? 向いている人
ハローワーク職業相談 5〜15分程度という紹介例あり 原則窓口利用 求人や制度を相談したい人
オンラインセミナー 講座によって異なる 対応講座なら可能 応募準備を学びたい人
求人へのWeb応募 書類準備などによる 可能 希望職種が決まっている人
転職エージェント面談 1〜1.5時間程度という紹介例あり オンライン対応なら可能 転職の方向性を整理したい人
資格試験の受験 試験によって異なる 試験方式による 専門知識を活かしたい人
※時間は制度上の基準ではなく、紹介記事などで示された例です。準備時間、待ち時間、移動時間は別途必要になる場合があります。
ここで注目したいのは、短時間で終わる活動が、必ずしも最も効率的とは限らないことです。
希望する求人が決まっている方なら、応募書類を整えてWeb応募する方が再就職へ直接つながるかもしれません。
一方、希望職種が決まっていない方が応募を急ぐと、仕事内容や勤務条件のミスマッチが生じる可能性があります。
その場合は、職業相談やキャリアカウンセリングで希望条件を整理する方が、結果的に時間を有効に使えるでしょう。
「実績を1回作るための時間」だけでなく、「その活動で就職にどれだけ近づいたか」を考えることが大切ですね。
求職活動実績にならない活動は?同じ日の相談や求人検索に注意
求人情報の検索や転職サイトへの登録だけでは、原則として求職活動実績になりません。
求職活動実績として認められるかどうかは、再就職に向けた具体的な行動を実際に行ったかが重要です。
求人検索・履歴書作成・会員登録は実績にならない
仕事を探す際には、求人検索や履歴書の作成など、多くの準備が必要になります。
しかし、準備活動のすべてが失業認定の求職活動実績として認められるわけではありません。
主な活動を整理すると、次のようになります。
活動内容 求職活動実績としての扱い
ハローワークで具体的な職業相談を受ける 原則認められる
企業の求人へ正式に応募する 原則認められる
対象のオンラインセミナーを受講する 条件を満たせば認められる
職業紹介事業者による職業相談を受ける 原則認められる
再就職に役立つ資格試験を受験する 条件を満たせば認められる
求人情報を検索・閲覧するだけ 原則認められない
転職サイトへ会員登録するだけ 原則認められない
派遣会社へ登録するだけ 原則認められない
自宅で履歴書を作成するだけ 原則認められない
雇用保険の事務手続きだけを行う 原則認められない
たとえば、転職サイトで1時間かけて求人を調べても、それだけでは通常、求職活動実績にはなりません。
一方、希望条件に合う求人を見つけ、実際に応募した場合は、求職活動として認められるのが基本です。
ただし、実績にならない準備活動にも意味があります。
求人検索や履歴書の作成は、希望する仕事に応募するための大切な作業です。
実績として数えられる活動と、その活動を支える準備を分けて考えると、無理なく計画を立てやすくなります。
同じ日に2回職業相談を受ければ2回分になる?
同じ日に職業相談を2回受けても、自動的に2回分の求職活動実績になるわけではありません。
2026年10月7日公開のキャリアアクションの記事でも、同じ日に相談を繰り返す場合の数え方について注意が示されています。
ただし、同日に行った活動をどのように数えるかは、活動内容や実態を確認する必要があります。
たとえば、同じ相談内容を短時間で繰り返した場合と、異なる機関で別の具体的な就職支援活動を受けた場合では、事情が異なります。
そのため、「同じ日なら必ず1回」「別の活動なら必ず2回」と一律に判断することは適切ではありません。
複数の活動を同日に行う予定がある場合は、事前にハローワークへ確認しましょう。
活動日を分けられるのであれば、異なる日に具体的な求職活動を行う方が、記録を整理しやすくなります。
ハローワークの職業相談は何分以上必要?
職業相談について、全国一律で「何分以上相談すれば求職活動実績になる」という時間基準が設けられているわけではありません。
重要なのは、実際に再就職へ向けた具体的な相談を行ったかどうかです。
たとえば、希望職種に合う求人の探し方や、応募書類の改善点について相談することには意味があります。
一方、実績を得るためだけに形式的なやり取りを行うことは、適切な求職活動とはいえません。
相談時間を気にしすぎるよりも、事前に質問を一つか二つ用意しておくとよいでしょう。
なお、ハローワークの開庁時間は一般的に平日8時30分〜17時15分ですが、職業相談の受付時間や予約方法は施設によって異なります。
訪問前に利用する施設の案内を確認しておくと安心ですね。

認定日前日でも求職活動実績は作れる?残り日数別の対処法
認定日前日までに対象となる求職活動を実際に行えば、その認定期間の実績として認められる可能性があります。
ただし、活動を申し込んだだけでは不十分な場合があり、認定日当日に行った活動を今回の不足分として数えることは原則できません。
認定日までの残り日数に応じて、無理のない対応を考えていきましょう。
認定日まで残り2週間ある場合
認定日まで2週間あるなら、必要な活動回数を確認し、早めに予定を入れる方法がおすすめです。
たとえば、通常の認定期間で2回の実績が必要な場合、1週目に職業相談、2週目に対象セミナーを受講する計画が考えられます。
この方法なら、セミナーの参加条件を確認したり、活動記録を整理したりする時間も確保できます。
また、希望する求人が見つかった場合は、応募へ進むこともできます。
余裕があるうちに活動を進めることで、認定日直前の焦りを減らしやすくなりますね。
認定日まで残り1週間の場合
残り1週間なら、まず現在の求職活動実績が何回あるかを確認しましょう。
あと1回必要な場合は、ハローワークの職業相談や、希望条件に合う求人への応募などを検討します。
この段階では、参加できるか分からないオンラインセミナーだけを頼りにしないことが大切です。
セミナーによっては事前予約が必要だったり、受講証明書の発行まで時間がかかったりします。
また、求人応募の場合も、応募書類の準備や企業研究が必要です。
活動を終えたら、日付や内容をすぐに記録しておきましょう。
認定日まで残り1日の場合
認定日前日に実績不足に気づいた場合、希望条件に合う求人があれば、Web応募が選択肢になります。
ただし、実績を作るためだけに、就職する意思のない企業へ応募することは避けましょう。
対象となるオンラインセミナーを当日受講できる場合もありますが、受講完了条件や実績認定の対象かどうかを確認する必要があります。
また、ハローワークの開庁日であれば、職業相談を利用できる場合もあります。
ただし、予約制の窓口や受付時間が限られる施設もあるため、利用できるとは限りません。
残り1日という状況では、活動内容が認められるかどうかを自己判断せず、不明点があればハローワークに相談しましょう。
認定日が2026年10月20日の場合は?
具体的な日付で考えてみましょう。
ここでは、前回の認定日が2026年9月22日、次回の認定日が10月20日で、通常の認定期間に2回の求職活動が必要なケースを想定します。
一般的な失業認定の対象期間は、前回認定日から今回認定日の前日までです。
ただし、前回認定日当日の活動をどちらの認定期間の実績として扱うかは、活動の時点や個別の取り扱いを確認する必要があります。
そのため、この例では日付の境界で判断が分かれないよう、9月23日以降の活動を使って説明します。
日付 活動内容 今回の実績としての考え方
9月22日 前回の失業認定日 当日の活動の扱いは個別に確認
10月6日 ハローワークで職業相談 対象となる
10月15日 条件を満たすオンラインセミナーを受講 対象となる
10月19日 希望する求人へ正式にWeb応募 対象となる
10月20日 今回の失業認定日 当日の活動は今回の不足分には原則算入しない
この例では、10月6日の職業相談と10月15日のオンラインセミナーが認められれば、通常の認定期間に必要な2回を満たせます。
10月19日の求人応募も、実際に行った対象活動であれば、今回の認定に向けて申告できます。
一方、10月20日に行った職業相談は、今回の認定日前日までの活動には含まれません。
そのため、認定日当日に不足分を補えると考えるのは適切ではありません。
なお、初回認定や給付制限がある場合などは、通常の4週間の認定とは異なる扱いになることがあります。
実際の認定対象期間は、ハローワークから指定された日程と受給資格者向けの案内を基準にしてください。
求職活動実績が足りないと失業手当はどうなる?
必要な求職活動実績が不足した場合、その認定期間の基本手当が支給されないことがあります。
ただし、実績不足だけを理由に、残りの所定給付日数が直ちにすべて消滅するとは限りません。
ここで重要なのが、基本手当を受け取れる「受給期間」です。
厚生労働省の案内では、基本手当の受給期間は原則として離職日の翌日から1年間とされています。
そのため、実績不足によって支給が後ろにずれた場合、受給期間の満了が近い方ほど影響が大きくなる可能性があります。
たとえば、受給期間の満了まで半年ある方と、残り1か月しかない方では、同じ実績不足でもリスクが異なります。
受給期間満了までの残り 実績不足による主なリスク 優先したい対応
半年以上 支給時期が後ろにずれる可能性 次回以降の活動計画を見直す
2〜3か月程度 残りの給付日数と期限の関係に注意 給付残日数と認定日程を確認
1か月程度 受給期間満了により給付を受けられない日が生じる可能性 早急にハローワークへ相談
※この表はリスクを理解するための目安です。実際の支給可否や日数は個別の受給状況によって異なります。
ここで押さえておきたいのは、所定給付日数と受給期間は同じものではないという点です。
所定給付日数が残っていても、原則1年間の受給期間が満了すると、残りの基本手当を受け取れなくなる場合があります。
そのため、実績不足に気づいたときは、残りの活動回数だけでなく、受給期間の満了日も確認しておく必要があります。
求職活動実績の申告方法は?不正受給を防ぐ注意点
求職活動実績は、失業認定申告書に実際の活動日や内容を正確に記入する必要があります。
また、アルバイトや副業などの就労状況も、必要に応じて正しく申告しなければなりません。
失業認定申告書には何を書く?
失業認定申告書には、認定対象期間中に行った求職活動を記入します。
記入内容は活動方法によって異なりますが、次の情報を整理しておくと便利です。
- 求職活動を行った日付
- 利用した機関や事業者の名称
- 職業相談やセミナーなどの活動内容
- 応募した企業名や職種
- 応募方法と選考状況
- 受講証明書や応募履歴の保存先
たとえば、職業相談を受けた場合は、相談日、相談先、相談内容を記録します。
求人応募なら、企業名、応募日、応募方法などを整理しておきましょう。
オンラインセミナーの場合は、講座名、主催者、受講日、受講完了を確認できる資料を保存しておくと役立ちます。
なお、正式な申告書への記入は、ハローワークから案内された方法に従ってください。
活動記録を残すなら4項目だけでも十分
活動の記録は、紙の手帳でもスマートフォンのメモアプリでも構いません。
毎回詳しい文章を書く必要はなく、最低限の情報を整理しておくことが大切です。
記録項目 職業相談の例 オンラインセミナーの例
活動日 2026年10月8日 2026年10月15日
活動先 ハローワーク 対象の転職セミナー
活動内容 事務職の求人相談 履歴書の書き方を学習
保存資料 相談記録など 受講完了メールなど
※日付と活動内容は記録方法を説明するための架空の例です。
活動した直後に記録する習慣をつけると、認定日直前に慌てて思い出す必要がなくなります。
また、活動記録に「次に行うこと」を一つ追加すると、再就職活動を継続しやすくなります。
たとえば、職業相談で紹介された求人を比較する、セミナーで学んだ方法を使って履歴書を修正する、といった小さな行動です。
記録を単なる実績管理で終わらせず、次の仕事探しにつなげる工夫ですね。
実際に行っていない活動を申告するとどうなる?
実際に行っていない求職活動を申告することは、不正受給につながる行為です。
厚生労働省職業安定局が示す「不正受給の典型例」でも、虚偽の求職活動実績の申告が問題となる例として挙げられています。
たとえば、職業相談を受けていないのに相談したと記入する行為です。
オンラインセミナーを受講していないのに参加したと申告したり、応募していない企業への応募履歴を作ったりすることも認められません。
また、就職する意思がないにもかかわらず、実績作りだけを目的として形式的な応募を繰り返すことも避けるべきです。
求職活動実績は、再就職に向けた実際の活動を確認するためのものです。
必要回数に届かなかった場合でも、事実と異なる内容を記入してはいけません。
アルバイトや副業も申告が必要?
失業認定では、求職活動実績だけでなく、就労や収入の状況にも注意が必要です。
アルバイト、パート、内職、請負、副業などを行った場合は、必要な申告を行わなければなりません。
たとえば、次のようなケースです。
- 短時間のアルバイトをした
- 単発の仕事を引き受けた
- 在宅で請負業務を行った
- 内職や家業の手伝いをした
- 自営業を開始した
- 会社役員に就任した
「少額の収入だから申告しなくてよい」と考えるのは危険です。
働いた日や時間、収入などによって基本手当の取り扱いが変わる場合があるため、正確に申告する必要があります。
一方、働いたからといって、すべての基本手当が必ず受け取れなくなるわけではありません。
就労時間や収入などによって、支給されない日が生じたり、支給額が調整されたりすることがあります。
特に在宅ワークや副業をしている方は、作業日、作業時間、収入を日ごとに記録しておくと確認しやすいでしょう。
不正受給では最大3倍相当の負担になることも
厚生労働省は、不正受給が判明した場合の措置についても案内しています。
不正行為があった日以降の基本手当などが支給されなくなるほか、不正に受け取った金額の返還が命じられます。
さらに、不正行為によって支給を受けた金額の2倍以下に相当する額について、追加納付を命じられる場合があります。
これが一般に「3倍返し」と呼ばれる仕組みです。
たとえば、不正受給額が10万円だった場合を考えてみましょう。
返還額10万円に加えて最大20万円の追加納付が命じられれば、合計30万円の負担になる可能性があります。
ただし、すべての不正受給で必ず3倍の金額が請求されるわけではありません。
実際の処分は、不正行為の内容や状況などによって判断されます。
悪質な場合には、刑事上の問題につながる可能性もあります。
制度を安心して利用するためには、実績不足を隠すのではなく、正確に申告して必要な対応を確認することが大切です。
筆者の考察|2025年の制度改正で求職活動の進め方はどう変わる?
2025年4月の給付制限短縮によって、正当な理由のない自己都合退職者は、原則として従来より早く基本手当の支給対象期間に入れるようになりました。
これは、離職後の生活設計を考えるうえで重要な変更だと考えます。
ただし、給付制限が短くなったからといって、求職活動の準備まで短縮できるわけではありません。
むしろ、従来より早い段階で職業相談や求人応募などの活動を計画する必要があります。
たとえば、改正前の原則2か月の給付制限を前提にしていた方が、改正後も同じ感覚で活動を先延ばしにすると、給付制限終了後の認定に向けた準備が不足する可能性があります。
一方、離職後すぐに希望条件を整理し、職業相談や求人応募を始めれば、給付制限の短縮を再就職活動にも活かせるでしょう。
ここで私が重要だと考えるのは、求職活動実績を「認定のための回数」と「再就職への進歩」の二つに分けて管理することです。
制度上は必要な活動回数を満たすことが求められますが、実際の転職活動では、活動の内容や成果も重要になります。
たとえば、最初の職業相談で希望条件を整理し、次のセミナーで応募書類の書き方を学び、その後に希望する求人へ応募するという流れです。
このように活動をつなげれば、必要な実績を積み重ねながら、再就職へ向けた準備も進められます。
また、オンラインセミナーを利用する場合は、受講完了、証明書発行、実績認定という3段階を分けて考えることが重要です。
便利なサービスが増える一方で、参加したという事実と、制度上の実績として認められることを混同しない姿勢が求められます。
さらに、受給期間の満了が近い方は、活動回数だけでなく、残りの所定給付日数と受給期間の期限を合わせて確認する必要があります。
同じ1回の実績不足でも、受給期間に余裕がある方と、満了直前の方では影響が異なるからです。
筆者としては、認定日から逆算して、通常の4週間の認定期間なら前半から中盤に主要な活動を配置する方法が現実的だと考えています。
たとえば、1週目に希望条件を整理し、2週目に職業相談、3週目に対象セミナーや求人応募、4週目に活動記録を確認する流れです。
この方法なら、実績として認められる活動を計画的に進めながら、予期しない予定変更にも対応しやすくなります。
もちろん、すべての方が同じ方法を選ぶ必要はありません。
希望職種が決まっている方なら求人応募を中心に、転職の方向性を考えている方なら職業相談を中心に進めるなど、自分の状況に合わせることが大切です。
今後もオンラインによる就職支援サービスは、求職活動の選択肢として重要な役割を担うと考えられます。
ただし、雇用保険制度や各サービスの提供条件は変更されることがあるため、最新の取り扱いを確認する姿勢は欠かせません。
なお、本記事は厚生労働省の制度案内と公開されている解説情報をもとに整理したもので、筆者自身によるハローワークへの個別取材や社会保険労務士による本記事の監修を行ったものではありません。
個別の受給資格、必要回数、支給可否については、管轄のハローワークによる判断が優先されます。
まとめ|求職活動実績は5つの方法を計画的に活用しよう
求職活動実績を作る方法には、ハローワークの職業相談、対象のオンラインセミナー、求人応募、転職エージェントとの面談、資格試験の受験があります。
通常の失業認定では原則2回以上の実績が必要ですが、初回認定や給付制限がある場合は、必要回数と対象期間が異なります。
特に、2025年4月1日から自己都合退職の給付制限期間が原則1か月に短縮された点は、2026年に失業手当を申請する方が知っておきたい制度変更です。
一方、求人検索や転職サイトへの登録だけでは、原則として求職活動実績になりません。
また、オンラインセミナーでは、受講完了や証明書の発行だけで実績認定が保証されるわけではない点にも注意が必要です。
認定日前日に活動を行うことも可能ですが、直前になって慌てないよう、早めに予定を立てることをおすすめします。
そして、失業認定申告書には実際の活動内容を正確に記入し、アルバイトや副業などの就労状況も適切に申告しましょう。
求職活動実績を効率よく作ることと、自分に合った仕事を見つけることは、両立できます。
認定日から逆算して無理のない計画を立てながら、再就職へ向けて一歩ずつ進めていきたいですね。
よくある質問
求職活動実績は職業相談だけで2回分作れますか?
はい。ハローワークで実際に職業相談を行えば、原則として職業相談だけで必要な実績を満たすことも可能です。
ただし、同じ日に複数回相談した場合の数え方は、活動内容や実態によって判断が必要なため、管轄のハローワークに確認してください。
求職活動実績はスマホだけでも作れますか?
はい。スマートフォンから希望する求人へ正式に応募したり、条件を満たすオンラインセミナーを受講したりすることで、実績として認められる場合があります。
ただし、求人情報の閲覧や転職サイトへの登録だけでは、原則として求職活動実績にはなりません。
求職活動実績が1回足りない場合、失業手当はどうなりますか?
必要な実績が不足した場合、その認定期間の基本手当が支給されないことがあります。
残りの所定給付日数が直ちにすべて消滅するとは限りませんが、受給期間の満了によって給付を受けられなくなる可能性もあるため、早めにハローワークへ相談しましょう。
求職活動実績は、失業手当を受けるための手続きであると同時に、次の仕事を見つけるための大切な一歩でもあります。
自分に合った方法を選びながら、焦らず、安心して再就職への準備を進めていきましょう。
執筆:結城 智秋(ゆうき ともあき)|暮らしのアイデアライター


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